ドッグフードの原産国(イギリス)

ドッグフードの原産国(イギリス)

安全なドッグフードを選ぶ際に、原産国がどこであるのかを基準にすることは、案外効果的だったりします。 もちろん、日本においても海外においても、メーカーによって品質がピンからキリまであることは、なにもドッグフードに限った話ではありません。 しかし国によっては、法によってドッグフードの安全を保障しているところもあります。 そういった国で作られたドッグフードには、基本的に最低限の安全が保障されていることとなります。 そしてイギリスは、いわゆる「動物愛護先進国」のうちのひとつです。 ペットのための法や施設などがしっかりと整備され、国をあげてペットや動物を守ろうという動きが見られています。 そのためそれに比例して、イギリス産のドッグフードの品質は、全体的に高い傾向にあります。 穀物不使用、ヒューマングレード(人間も食べられる材料のみ使用)、添加物不使用など、クオリティの高いことで有名なドッグフードの中には、イギリス産のものも数多く存します。

イギリスは動物愛護先進国

イギリスのペット事情

前述した通り、イギリスは動物愛護先進国です。 犬をペットとしてではなく、家族として、生涯のパートナーとして認識しているといえます。 日本でも、犬を飼っている飼い主さんは愛犬を家族のように思っている方も多いことと思います。 しかしまだまだ国レベルとしてはそう感じていない人も多く、政治レベルにおいても犬の問題よりもまずは国民の生活を何とかしたい、といった傾向が強いようです。

イギリスでは、1941年に「ペット動物法」が施行され、ペットショップが認可制になりました。 これは現在(記事執筆時は2018年です)の日本でも行われていないことであり、日本はまだまだ動物愛護後進国といってよいでしょう。 よく「日本は欧米に比べ動物愛護が100年遅れている」といわれていますが、この数字を見る限り反論の余地はないかと思います。

そんな日本に比べ、イギリスは動物愛護に対する意識が非常に高いです。 近代に見る世界的な動物愛護活動のルーツも、イギリスにあると言われているほどです。 具体的な部分は以下より述べますが、イギリスの現状を知れば、ドッグフードの質が必然に高くなることも納得ができるかと思います。

犬が生活に溶け込んでいる

日本では考えられない光景ですが、イギリスではワンちゃんがノーリードで道や公園などを歩いたり、自由に走り回っている姿を目撃することができます。 また、公共の乗り物(電車・バスなど)に犬が乗ったり、しつけによってはレストランや高級ホテルに宿泊することも許可されています。 日本人が見たら驚いてしまうかもしれませんが、イギリスでは自然と行われていることなのです。 イギリスにおいて犬は「companion(コンパニオン)(仲間・家族)」であるという意識が強く、人間と犬は生活の上でも深い関わりを持っています。 日本では公園ですら犬が入れない場所があることを考えると、日本のペット事情がいかに遅れてしまっているかが分かると思います。

犬のしつけが徹底されている

上記のように、イギリスにおいて犬が「市民権」を有する裏側には、犬に対する「しつけの徹底ぶり」が見て取れます。 例えば日本で、「犬のしつけ教室に通っています」と話したとします。 その場合の周囲の反応としては、「熱心だね」「意識高いね」などといったものが多いかと思います。 日本においては、犬のしつけにプロの手を借りるというのはまだまだ少数派です。 しかしイギリスの場合はむしろ、犬を育てる過程において「トレーニングスクールに通うのが当たり前」となっています。 子供を学校に通わせるのと同じように、犬にも然るべき教育を受けさせるのです。 イギリスにおいて犬が当たり前のように公共機関で受け入れられているのも、そういった取り組みの賜物なのかもしれませんね。

犬の展示販売がほぼ皆無

日本ではごく一般的にされているペットショップでの犬猫の展示販売ですが、イギリスではほとんど見受けられません。 犬を飼う際はペットショップで購入するのではなく、ブリーダーやチャリティー団体などから引き取るのが一般的だそうです。 とはいえ、法律で禁止されているわけではないので、皆無というわけではありません。 しかし違法ではないにも関わらず、自主的に取り締まる団体や動きがあるというから驚きです。 それだけ動物愛護に対する意識が、国をあげて強いということでしょう。

また日本のように、お金さえ払えば簡単に犬が飼えるわけではありません。 犬を飼う資格や経済的余裕があるか、しっかりと見極められたうえで引き取りに至るのです。

展示販売やペットショップの有無に関しては、日本でも数多くの声が上がっています。 デリケートな子犬期に、長時間人目に晒されるストレスを指摘する声もあります。 展示販売によって購買意欲をそそられ、可愛いからと安易に買った結果、育てられずに捨ててしまうケースもあります。 また過剰な繁殖により売れ残りがでてしまい、殺処分になってしまう痛ましいケースもあります。

イギリスをはじめ「動物愛護先進国」では、そうした悲劇を生まないように、展示販売を取り締まったり、殺処分のない保護施設が寄付金によって作られたりしています。 こういった意識の高さをみると、日本は未だ「動物愛護後進国」であることを認めざるを得ないでしょう。

きちんとした保護施設がある

前項で軽く触れました通り、イギリスには犬の保護施設が存在します。 日本にも同様の、いわゆる「保健所」と呼ばれる施設がありますが、ここでは収容後7日から10日ほどで殺処分となってしまいます。 犬たちの過ごす環境も、決してもよいとはいえません。

イギリスの保護施設は「ドッグシェルター」と呼ばれ、その多くには個室や散歩などの犬が過ごしやすい環境がそろっています。 命の期限が定めれれていないシェルターも多く、保護されたワンちゃんはのびのびと過ごすことができます。 多くは民間の寄付金で成り立っており、スタッフもボランティアが主体です。 国を挙げて犬を守ろうという意識が、こういった側面からも見えてくるのではないでしょうか。

虐待が法で厳しく禁止されている

イギリスにおいて、犬をはじめとする動物の虐待は、法によって厳しく裁かれます。 例えばペットショップは認可制で、犬にとって快適な環境を用意することが義務付けられています。 繁殖に関しても、母体となる犬の年齢や出産回数に至るまで、厳しく制限されています。 また、イギリスでは警察ができるよりも早く、動物福祉を推進するためにアニマルポリスが設立されました。 現在(2018年)においては、英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)として発展をとげ、動物たちの虐待防止のために尽力しています。

イギリスの動物愛護歴史

そんなイギリスですが、最初から動物に対する保護意識が高かったわけではありません。 むしろその逆で、17世紀頃までは「世界は人間のために存在している。他の種(動物)はすべて人間の従属であるのだから、好きなようにしてよい」という考え方が一般的でした。 そのため、馬や牛などの家畜動物に対する虐待行為が後を絶ちませんでした。 しかし18世紀にイギリスの学者ジェレミー・ベンサムが「動物も人と同じように、苦痛を感じる存在である」という考えを提唱してから、人々の動物愛護に対する意識は変わってきます。 そして19世紀の産業革命によってイギリスの都市化が進み、自然界との関わり方にも変化が起こりました。 家畜として動物に依存する関わり方から、ペットとして、家族として接するようになったのです。 それ以前も愛玩動物は存在していましたが、それ以外の生き物に慈悲を持つという考えは一般的ではなかったようです。 ある意味で動物の地位が「上げられた」とも見れますね。

そういった背景から、国を挙げて動物愛護に取り組もうという意識が高まっていきました。 まず1781年には、動物に関する初の法律がつくられました。 ロンドンのスミスフィールド・マーケットの牛に関する法律です。 また1786年には、屠殺のライセンスを要求する法律が成立します。 この頃の庇護対象は、主に馬や牛、羊などの家畜動物でした。

そして1824年には、世界最古の動物愛護団体である、「動物虐待防止協会(現在のRSPCA )」が設立され、動物愛護の活動が本格化します。 その効力は家畜動物に限らず、犬猫にも及んでいきました。 この頃日本はまだ江戸時代、鎖国のさなかであったことを考えると、その取り組みの早さがお分かりになるかと思います。

1911年には、「動物保護法」が制定され、動物たちの安全は法の下に守られることとなります。 また2006年には「ペット動物福祉法」の制定により、動物虐待に対して警察が動けるようになりました。 この法律では、飼い主の責任に関して強く言及しており、ペットに対し「適正な住環境を用意する」ことなどを義務付けています。 この段階ですでに、イギリスにおけるペットの安全は、人間の子供と大差のないところまできています。 それに比べると、社会の認識的にも法的にも、日本はまだまだ動物愛護において後れをとっているといえるでしょう。

このように、イギリスは動物愛護に関して先駆けとなった国であり、2018年現在もなおその活動を続けているのです。

ドッグフードの質も平均して高い

こういった意識の高さから、結果としてイギリス産のドッグフードの質が向上するのは、必然といってよいでしょう。 国単位で犬を家族のように扱っているのですから、当然「ドッグフードがゴミ同然の品質でも構わない」とはなりません。 日本では、2018年2月現在において、ペットは民法上「物」です。 そのため犬猫の口にするペットフードも、「食品」ではなく「雑貨」の扱いとなっていますので、品質の悪いドッグフードも店に並んでしまうのが現状です。

対してイギリスの場合は根本から意識が異なりますので、品質の高いドッグフードは多いです。 もちろん中には粗悪品もありますから、原産国がイギリスであるからといって過信しすぎてはいけません。 とはいえ、安全なドッグフードを購入したいと考えた際、原産国を参考にするのは有効な手だと思います。 とくに動物愛護への意識が高い、ドイツやイギリス産のフードは安全が保証されているものが多いととらえてよいでしょう。