おやつばかり食べてドッグフードを食べない時には

おやつばかり食べてドッグフードを食べない時には

「おやつは食べてくれるのに、カリカリのドッグフードは食べてくれない!」

という悩みを持つ飼い主さんも多いのではないでしょうか。 食べてくれるから、楽だからとついついおやつを与えがちになっているかもしれません。 しかしおやつばかり食べてドッグフードを食べない、というのはドッグフードにアレルギー反応がある場合を除いて、「ただのわがまま」や「好き嫌い」である可能性が高いです。 本当に体調不良などで食欲がないのであれば、おやつすら食べようとしないはずだからです。

この、「ドッグフードは食べないがおやつは食べる」という事態は、しつけの面でも健康の面でもよくないことです。 それでは、これらの事態によっておこる弊害は、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。

おやつばかり与えていると生じるデメリット 

栄養バランスが崩れ、肥満の原因に

おやつは嗜好性を重視して作られているため、多く与えると栄養バランスが崩れてしまう恐れがあります。 おやつとして販売されているものには、高カロリーなものも多いです。 すると当然、おやつを食べすぎた犬はどんどん太ってしまいます。 さらに、「おやつばかり与えすぎてドッグフードをあまり与えていない場合」は、その傾向が顕著になります。 わんちゃんは、自分で栄養バランスや食べる量をコントロールすることができません。 飼い主さんの管理の有無がそのまま体型となってあらわれます。 関節炎や気管虚脱、皮膚炎など、肥満によって引き起こされる病気は様々なものがあります。 きちんとしつけや管理をして、わんちゃんの健康を守ってあげましょう。

アレルギーや肝臓障害に

おやつには、いわゆる「半生タイプ」のものが多いです。 これらには、しっとりした食感を保つために大量の添加物が使用されています。 こういったものを常習的に摂取していると、肝臓障害などのトラブルだけでなく、添加物にアレルギー反応を起こしてしまうこともあります。

消化不良の原因に

嗜好性が高く、食いつきも抜群のおやつですが、消化に良いとは限りません。 美味しそうなにおいや食感に騙されて食べても、お腹は正直ですので、消化不良を起こす可能性があります。 欲しがるからといって、際限なく与えるのはやめましょう。

偏食がち、わがままな犬になる

おやつは犬にとって美味しく嬉しいものですので、ドッグフードよりも好んで食べるのは当然です。 しかしだからといってワンちゃんにねだれるままに与えてしまうと、「犬のいいなり」になってしまいます。 犬にも学習能力がありますので、「ねだればおやつがもらえる」「ドッグフードを食べなくてもいい」などと勘違いをしてしまいます。 すると本来おやつは必要のないものなのに、おやつを食べないとストレスを感じるようになり、要求吠えなどの原因にもなります。 不要な贅沢を覚えてしまうのは、犬にとっても幸せなことではありません。

ワンちゃんがおやつばかり食べてドッグフードを食べない理由

おやつばかりを食べて、主食であるドッグフードに興味を示さないのは困りものですよね。 こういった困った行動の理由には、どのようなものがあるのでしょうか。

おやつは嗜好性が高い

何度も記述していることですが、おやつは嗜好性や食いつきを重視して作られたものです。 犬は人間と比べて味覚があまり発達しておらず、味蕾の数は五分の一ほどです。 しかし全く味覚が働かないわけではありません。 美味しいと感じる感覚はありますし、とりわけ甘みを感じる力は強いといいます。 ですので犬も、選り好みをします。 一度味の強いものに慣れてしまうと、基本薄味で作られているドッグフードでは物足りなくなってしまうのです。 特に子犬の場合、6か月程度で味覚の決定がされるといわれています。 小さいうちにおやつや人間の食べ物ばかり与えていると、そのようなものを好む子になってしまいます。 わんちゃんが文字通り味をしめないように、与えるのもには十分注意しましょう。

普段与えているドッグフードが気に入らない

おやつに比べて、総合栄養食のドッグフード(特にドライタイプ)はあまり嗜好性が高くありません。 味だけでなく、においや口当たりなどが気に入らない、ということもあります。 ドッグフードの主原料が穀物中心のものや、粗悪なものの場合も食いつきが悪いことがあります。 原材料にアレルゲンがある場合も同様です。

食べなければおいしいものが出てくると思っている

「おやつは食べるけどドッグフードは食べない」というわんちゃんの行動を改善するうえで、最も深刻なのがこのパターンです。 愛犬がなかなかドッグフードを食べないときにおやつを与えたり、より嗜好性の高いドッグフードに切り替えていないでしょうか。 当てはまる場合は、要注意です。

わんちゃんがドッグフードを食べないからといって、すぐに代わりにほかのものに切り替えてしまうと、「食べなければもっとおいしいものがもらえる」と学習してしまいます。 すると飽きたら食べなくなり、新しいごはんやおやつを与え、さらにそれも食べなくなり…と、いたちごっこになってしまいます。 極端な例ですが、フードを切り替えすぎて全てのドッグフードを試してしまい、「もうおやつ以外に食べてくれるものがない」というような事態にもなりかねません。

そしてドッグフードの切り替えのし過ぎは、胃腸に負担をかけて消化不良を引き起こしたり、病気が見つかった際に何が原因なのかわからないなどのデメリットがあります。 好き嫌いに拍車をかけてしまいますので、食べないからといておやつや別のフードを与えるのはやめましょう。

おやつばかりでドッグフードを食べないときの対処法

それでは、このような場合はどのように対処したらよいのでしょうか。

ドッグフード以外のものを与えない

根気のいる対処法になりますが、最も効果的なのは「ドッグフード以外は一切与えない」ことです。 病気で食欲のないワンちゃんでもない限り、空腹状態でドッグフードしかない状況であれば、さすがに食べることを選びます。 それでも食べないことで抵抗する場合は、器を出してから15~20分経った時点でごはんを下げてしまいましょう。 そして次のごはんの時間まで、一切食事を与えないことです。 もちろん、おやつも与えてはいけません。 これを繰り返していくと、「出されてすぐ食べなければ下げられる」「ドッグフードを食べなければ空腹になってしまう」と学習するようになります。 その段階まで到達すればあとはきちんとドッグフードを与えるだけですので、根気よく行っていきましょう。

ドッグフードの嗜好性を高める

ドッグフードを替えなくとも、フードそのものの嗜好性を高める方法もあります。 人肌程度のぬるま湯でフードをふやかすと、においが立ち嗜好性が高まります。 鶏がらスープやかつおぶしの出汁などを使うとより効果的です。

また、ドッグフードが古く、酸化が進んでいる場合、犬は異常を感じ取り食べるのを渋ることがあります。 そういった場合は単なるわがままではなく、身体に悪いと感じて食べることに消極的になっているため、話は変わってきます。 わんちゃんの体調に支障をきたしかねませんので、古いものは捨て、新しいフード(種類は同じもの)に切り替えてあげましょう。

おやつを与えるのをやめる

上記の対策と並行して、「おやつを与えない」ことを徹底しましょう。 しつけやご褒美のおやつを食べつつ、ドッグフードもきちんと完食してくれる子ならば問題ありませんが、「おやつしか食べない」という状態まで悪化している場合は別です。 (おやつもドッグフードもすべて食べてくれるワンちゃんにも、若干の注意は必要です。 →おやつをあげたときは食事のドッグフードを減らす)

絶食やふやかしなどの方法でせっかくドッグフードを食べてくれても、すぐにおやつを与えてしまえばその味を思い出してしまい、ふりだしに戻ってしまいます。 明確な改善がみられるまでは、おやつは与えないようにしましょう。

まとめ
このように、「おやつばかり食べてドッグフードを食べない」という状態は、健康面からみてもしつけの面からみても、笑って済ませられない事態です。 肥満や栄養の偏りによる疾患、飼い主さんと良好な関係が築けなくなるなど、百害あって一利なしです。 こういった傾向がみられる場合は、早急に改善することが必要です。 ついかわいさに負けておやつを与えてしまいがちにもなりますが、わんちゃんのためにも心を鬼にしましょう。 特に子犬の時期は今後の味覚や好き嫌いを決める大切な期間ですので、おやつの与えすぎには十分注意しましょう。 成犬以上の場合でも、きちんとしつければ改善が見込めますので、悲観せず根気よく対処していくことが大切です。