体調改善のためのドッグフード(皮膚)の特徴

皮膚病の原因

皮膚病(皮膚炎)は、ワンちゃんにとって最も身近な病気です。 獣医さんの話によれば、動物病院を受診するワンちゃんの症状で最も多いのが、この「皮膚炎」であると言われているほどです。 身体や手足をかゆがって、噛んだり舐めたりしている姿を見たことがあるという飼い主さんも、多いかもしれません。 犬種にもよりますが、犬の身体は毛で覆われているため蒸れやすく、皮膚病を起こしやすいのです。 また、人のように肌の大部分が露出しているわけではないので、早期発見が難しいという弊害があります。 発見が遅れて重症化した場合、命に関わる危険性もあります。 たかが皮膚炎、と侮ってはいけません。 愛犬の身体をこまめにチェックして、最悪の事態を防げるようにしておきましょう。

皮膚炎は、食事内容を変えることで改善することが可能です。 そのためにはまず、愛犬がなぜ皮膚にトラブルを抱えているのか、原因を探ることが必要です。 わんちゃんが皮膚炎になってしまった場合は、食事内容や生活環境などを一度しっかりと見直してみてください。

タンパク質が不足している

わんちゃんが皮膚炎を起こしてしまう理由の一つに、「タンパク質不足」が挙げられます。 タンパク質は犬にとって最も大切な栄養素であり、身体、つまり皮膚や毛をつくるもととなります。 タンパク質が不足すると、毛づやが落ちる、皮膚が荒れるなどのトラブルが発生してしまうことがあります。

タンパク質不足による皮膚トラブルは、安価な市販品のドッグフードを食べているワンちゃんが起こしやすいです。 なぜなら低価格帯のドッグフードには、コスト削減またはかさ増しのために、肉類の代わりに穀物が多く使用されているからです。

ワンちゃんの身体に最も必要なのはタンパク質、特に肉や魚などから摂れる動物性タンパク質です。 穀類にも植物性タンパク質が含まれていますが、元来は肉食動物の犬にとって、植物性のものはどうしても消化がしにくいのです。 そのため穀類が中心のドッグフードを常食していると、タンパク質が不足による皮膚トラブルを起こしてしまう可能性があります。 タンパク質はまず体内の器官から使われていきますので、十分な量を与えないと、皮膚(外側)まで行き渡らないためです。

該当フードを日頃食べているワンちゃんが身体を痒そうにしていたら、ドッグフードが原因かもしれない、と一度疑ってみてください。

アレルギーを発症している

アレルギー症状としての皮膚炎も、非常に多いケースです。 普段与えているドッグフードの中に、アレルゲンと成り得るものがないか確認しましょう。 こちらも前項のタンパク質不足と同様、「安価で低品質なドッグフード」を常食しているワンちゃんによく表れる症状です。 安価なフードには、小麦やトウモロコシなどの穀物類(それもグレードの低いもの)、様々な添加物が使用されていますが、これらはすべてアレルゲンになりやすいものです。 穀物に限らず、品質の低いものは拒絶反応を起こしやすく、それが皮膚トラブルとして表れることがあります。 チキンアレルギー、牛アレルギーなどを発症している場合は、品質の高いドッグフードを与えていてもアレルギー反応が出てしまいますので、フードの切り替えを検討しましょう。

常食させているドッグフードに心当たりがある場合は、別のドッグフードを与えてみてもよいでしょう。 慢性的に皮膚トラブルが続く場合は、アレルギーによるものである可能性が高いといえます。

ストレスを感じている

ドッグフードとは直接関係はありませんが、わんちゃんのストレスが皮膚炎として表れることもあります。 犬はストレスを感じると、免疫系統がダメージを受けてしまい、皮膚疾患にかかりやすくなります。 ストレスの原因として考えられるものは、長期の留守番や激しすぎる遊びやトレーニング、環境の変化などが挙げられます。

ストレスによる皮膚炎の場合は、薬を塗るなどの外側からの治療では治らない可能性があります。 ワンちゃんのストレスの原因を取り除いて、内側から治してあげるしかありません。

ストレスの多くは、飼い主さんの努力によって防げるものです。 愛犬を日頃からよく観察して、どういったことがストレスに成り得るのか、しっかりと理解をしておくようにしましょう。

体調改善のためのドッグフード(皮膚)の特徴

皮膚病に悩むワンちゃんのために、皮膚のトラブルを改善することに特化した「皮膚病の犬専用ドッグフード」が販売されているのをご存知でしょうか。 皮膚病の原因の多くは、食生活に起因するものです。 そのため食事内容を改善することで、皮膚トラブルが改善されたというワンちゃんも多いようです。

皮膚の健康維持や治療に役立つ成分の配合されたドッグフードは、皮膚病治療の心強い味方といえるでしょう。 それでは、「皮膚病改善用ドッグフード」には、どのような特徴があるのでしょうか。

消化率の高いタンパク源を使用

皮膚の炎症の多くは、タンパク質不足によって起こります。 タンパク質は、犬が最も必要とする栄養素であると同時に、身体をつくるもととなります。 しかし通常の市販品のドッグフードの多くは、主なタンパク源として、消化率の悪い穀物を使用しています。 タンパク質の消化率が悪いと、身体全体にタンパク質が行き届かず、毛並みや皮膚の状態が悪くなってしまうのです。

そのため皮膚病のワンちゃん用のドッグフードは、タンパク質の割合を高く設定し、肉が主原料になるように配合されています。 穀物が主原料のものでも、消化性の高い穀物(例:超高消化性小麦タンパク)を使用するなどの工夫がされています。

オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸などを配合

オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸などの不飽和脂肪酸は、皮膚の健康を保つのに非常に効果的な成分です。 特にオメガ3脂肪酸は、ドッグフードの成分の必須要求量に含まれていませんので(オメガ6脂肪酸は含まれています)、ドッグフードには通常ほとんど含まれていません。 貴重な栄養分ですので、オメガ3脂肪酸が配合されているものを積極的に選ぶようにしましょう。

皮膚や被毛の健康維持だけでなく、アレルギー症状を緩和する働きを持っていますので、皮膚にトラブルを抱えるわんちゃんにとっては最適な成分といえます。

脂肪酸に関して詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
 →ドッグフードに使用される脂肪酸の特徴

その他皮膚に必要な栄養が含まれている

健康な皮膚を保つために必要なのは、皮膚を作る元となるタンパク質や、皮膚の炎症を抑える不飽和脂肪酸だけではありません。セラミド(皮膚を保湿する役割を果たす)を作るもととなるビタミンB群やヒスチジン、皮膚の代謝を調節するビタミンAやビオチン、亜鉛なども、健康な皮膚を作るための大切な栄養分となります。

皮膚病の犬用ドッグフードには、これらがバランス良く含まれているのです。

体調改善のためのドッグフード(皮膚)の注意点

皮膚にトラブルを持つワンちゃんには心強い「皮膚病の犬用ドッグフード」ですが、食べさせれば必ず皮膚病が治る、というわけではありません。 そもそも市販のドッグフードは医薬品ではありませんので、動物病院などで処方される薬とは違います。 あくまでも、「皮膚トラブルの改善をサポートする」という位置付けであることを忘れないでください。

また商品のなかには、かえって皮膚炎を悪化させてしまうものもあります。 例えばアレルギーによる皮膚炎の場合、アレルゲンと成り得る原材料を根絶しない限り、症状は改善しません。 皮膚炎の改善に特化したフードを与えていても、それが鶏肉を主原料としていればチキンアレルギーのワンちゃんには逆効果です。 タンパク質の割合は高くても、たくさんの添加物を使用していたり、原材料の質が悪いものであればそれがアレルゲンとなることもあります。

「皮膚病改善用」の文字のみで判断し即決するのではなく、原材料表示や主成分に目を通した上で、良質なものを選ぶようにしましょう。

品質の悪い皮膚病改善用ドッグフードを選ぶよりは、通常用の高品質なフードを選んだ方が、病状に改善が見られたという声もあります。 皮膚炎の犬用ドッグフードに配合されている成分は、なにもそのドッグフードでしか摂れない、というわけではありません。 特に良質な動物性を多く含み、オメガ3脂肪酸を配合しているドッグフードはたくさんあります。 専用のフードで良いものが見つからない場合は、別の高品質なドッグフードを選んであげてもよいでしょう。 口コミに「皮膚の炎症が落ち着いた」「毛づやが良くなった」「アレルギー症状が改善された」などの感想が多数寄せられていれば、ご自身の愛犬にも効果的かもしれません。 その際にも、愛犬のアレルゲンとなる食材が含まれていないかどうかの確認を忘れないでくださいね。

注意

※この記事の内容は、様々な「皮膚病用ドッグフード」の銘柄の特徴をまとめたものです。
商品によって特徴は多少異なりますので、すべての皮膚病用フードに上記の特徴が当てはまるわけではありません。