市販のドッグフードと手作りドッグフードはどちらが良いか

市販と手作りのドッグフードの違い

犬への給餌方法は市販のドッグフードを与えるのが一般的ですが、中には手作りで与える、という方法もあります。 では、市販と手作りではどのような違いがあるでしょうか。 それぞれの良い点と悪い点を、以下の表にまとめてみました。

市販 手作り
安全面 良い点 良いフードを選べば問題ない場合もある 手作りによる安心感は何よりの強み
悪い点 製造工程をすべて知ることはできないため、不安が残る 犬に与えてはならないものを誤って与えてしまう場合がある
栄養面 良い点 「総合栄養食」とされているものであれば、最低限の栄養は取れる 犬に合わせて栄養を整えることができる
悪い点 粗悪なドッグフードの場合、栄養のないものでかさ増ししている場合がある 犬に必要な栄養について勉強する必要がある
安定性 良い点 常に同じ物を安定して与えることができる 献立を確立させれば安定することもある
悪い点 手作りの場合、献立や調理法によるブレが生じる
価格帯 良い点 安価で求めやすい ある程度は工夫できる
悪い点 広告費なども値段に含まれるため、質に見合わない値段のものをもある 市販に比べてお金がかかりがちになる
手間 良い点 あまりかからない
悪い点 献立、栄養の計算、調理など手間がかかる
健康面 良い点 ドライフードであれば、顎の劣化を防ぐことができる 危険な添加物などを防ぐことができる
悪い点 粗悪なフードを与え続けると病気になる可能性がある やわらかいものばかり与えてしまうと、顎が衰えたり虫歯になることがある。

両者のメリット・デメリットを考慮したうえで、それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。 一体どちらが優れているでしょうか。

安全面

手作りドッグフードの利点といえば、なんといってもその「安全性」です。 飼い主さんが自ら厨房に立ち、1から調理することで正真正銘無添加のドッグフードの完成です。 ネギやチョコレートなど、「犬に与えてはいけないもの」には気を配る必要がありますが、危険な添加物を与える心配はありません。 また、個々のわんちゃんのアレルギーなどにも、柔軟に対応することができます。

対して市販のものはやはり、安全面においては不安が残ります。 中には安全面を非常に考慮した良質なドッグフードも売られていますが、作られる過程全てを目にすることはできないからです。

安全面は…手作りドッグフードの勝利!

栄養面

栄養面に関しては、市販品の「総合栄養食」であれば、わんちゃんが生きるうえで必要な栄養は最低限含まれています。 当然ある程度良質なフードであることが好ましいですが、市販のものを継続的に与えていれば「ある栄養が極端に不足している・または過剰に摂取してしまう」という事態は避けられます。

それに対して手作りの場合、犬に必要な栄養についてきちんとした知識を得ることが求められます。 ただ漠然とした知識でごはんを手作りしていては、逆にわんちゃんの健康を損ねる場合もあるのです。 例えば安全に気を配り、きちんと献立を立てていたとしても、どこかで栄養の偏りが生じることもあります。 たとえその偏りが微量であっても、毎日続けていけば見逃せない量になっていき、気づいた頃には病気になっていた…というケースもあるようです。

このように、継続的に安定した栄養を摂取するのであれば、市販のドッグフードのほうが適しているといえます。 しかし病気などの理由から特定のものを受け付けない、または必要としている場合には、手作りのドッグフードも有効です。

栄養面は…市販のドッグフードの勝利!

安定性

比較するにあたり、「安定性」というものも指標となってきます。 結論からいえば、様々な面において安定しているのは市販のドッグフードです。 まず、市販のドッグフードは与える量さえ一定にしていれば毎日与えていても、栄養の偏りは生じません。 手作りのドッグフードの場合、飼い主さんの都合などにより毎日全く同じものを作って出すということは難しくなってきます。 また、旅行先や災害時においても、市販品であれば同じフードを同条件のもとで与えることが可能です。 そのため環境の変化に敏感なわんちゃんも、食事の面においてはいつもと同じで安心することができます。 犬が体調を崩してしまった場合にも、いつも同じものを与えていれば原因の特定が容易になるというメリットもあります。

安定性は…市販のドッグフードの勝利!

価格帯

わんちゃんを育てるうえで、切り離せないのが「ごはん代」です。 とにかく安く済ませたい、というのであれば市販品には1日あたり30円~60円で済む格安のドッグフードもあります。 品質のよいドッグフードであっても、一日150~250円程度の値段で購入することができるものもあるため、家計をそこまで圧迫しません。

手作りの場合は、犬の主食は肉類ですので毎日一定量のお肉を用意する必要があります。 小型犬の場合は50~100gほど必要になりますので、鶏肉の場合一日あたり約40~120円程度の計算になります。 さらにここから栄養バランスを考えて野菜などを足していくことになるので、実際はもう少しかかります。

やはり全体的に見てみると、市販のもののほうが安価で求めやすい傾向にあるようです。

価格帯は…市販のドッグフードの勝利!

手間

手間に関して言えば、市販品のほうが圧倒的に楽です。 ドライタイプであれば、袋から一定量を取り出してお皿に盛るだけで済みます。 歯の弱い子や子犬にはドライタイプのものをお湯でふやかしたり、偏食気味のわんちゃんにはウェットタイブを与えるなど差はあれど、手間としてはそこまで変わりありません。

反対に手作り食の場合は、栄養に関する勉強から献立に材料調達、調理などありとあらゆる手間がかかります。

忙しい方は市販のドッグフード、時間に余裕のある方、愛犬にはどんな手間も惜しまない!という方は手作り食にするなど、個人のライフスタイルに合わせて選択していきましょう。

手間に関しては…市販のドッグフードの勝利!

健康面

わんちゃんと共に生活するうえで、なんといっても気になるのが「犬の健康」です。 健康の観点から見た場合、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。

まず、市販のドッグフードの場合、粗悪な商品には犬の健康を害するものが含まれているケースがほとんどです。 わんちゃんの身体について考慮するのであれば、極端に安価なものや原材料が不明瞭なものは避けたほうが良いでしょう。 一方でドライタイプのドッグフードには、わんちゃんの顎を鍛えるというメリットもあります。 歯が弱いなど特定の症状がない限りは、柔らかいものばかり与えてしまうと顎の力が弱まってしまいます。 犬は本来強い顎を持つ動物ですので、顎が弱ってしまえば食事も難しくなり、健康面に悪影響が出てきます。

手作りの場合、危険な添加物や粗悪な原材料の使用を防ぐという意味ではたいへん健康的です。 しかしそれはきちんと栄養バランスがとれていることが前提のため、飼い主さんの日頃の努力が必要となります。 また、手作り食は柔らかくなりがちです。 柔らかいもののみ与えていると顎の劣化や虫歯につながるため、適度に固いものも混ぜて与えるとよいでしょう。

このように健康面についてはそれぞれの強みや弱みがあるようです。

健康面は…引き分け!

市販と手作り、どちらが良いか

こうして見てみると、手作りフード最大の利点である「安全面」を除けば、それ以外の多くの項目において市販のフードに軍配が上がりそうです。

特に栄養面に関しては、あまり知識も付けずに「なんとなく」続けてしまうと、栄養の偏りなどからかえって病気を引き起こしてしまう可能性があります。

しかし「そうは言ってもやはり市販のものは心配」という声や、「愛犬には手作りのごはんをあげたい」という意見もあると思います。

そこでオススメなのが、「メインを市販のものにし、足りない栄養を手作り食で補う」というものです。

この場合顎を劣化させないという意味でも、ドライタイプを中心にすることをおすすめします。 そして普段のごはんに手作り食をトッピングする場合は、トッピングするものの量に合わせて市販品の量も少し減らすことがポイントです。 市販品に記載されている一日の給餌量+トッピングを毎日与えてしまうと、カロリー過多になってしまい肥満を引き起こす可能性があるからです。

わんちゃんそれぞれの個体に応じて足りない栄養を把握し、それに合わせて飼い主さんが手作り食で補うことにより、食生活はより良いものになるでしょう。