シニア犬(高齢犬)に適したドッグフードの選び方
犬は一般的に7歳以上になると、「高齢犬」または「シニア犬」と呼ばれるようになります。
最初のうちは見た目では分からなくても、内臓の機能は低下していきますのできちんとしたケアが必要になってきます。
サプリメントなどで特定の栄養を補給することもできますが、健康な老後のためにはまずは日頃口にするドッグフード選びが重要です。
シニア犬にどのようなフードを与えるべきなのか、しっかりと把握していきましょう。
低カロリー・低脂肪のものを
高齢化するにつれて身体機能が落ち、運動量も少なくなってきます。
そのためカロリーの高すぎるフードを与えていると肥満や消化不良になってしまいます。
高齢犬に必要なカロリーは一般的な成犬より20%低いとされています。
高齢用のドッグフードはカロリーや脂質の割合が比較的少なく作られているので、シニア期に入ったら成犬用のごはんと少しずつ混ぜて、シニア用のものに切り替えていきましょう。
とはいえ脂質は老犬にとっては消化しにくく負担になってしまいますが、その反面効率の良いエネルギー源でもあります。
全く摂取しないと、逆に必要な栄養が不足してしまうことになります。
きちんとバランスを調整してあげることが大切です。
そして低カロリーでも栄養をきちんと摂らせてあげることが大切ですので、パッケージに目を通して成分を確認するようにしましょう。
しかし高齢で体重が適正よりも少ない犬の場合は、高カロリーのフードを与えて体重を増やしてあげる方が良い場合もあります。
各々の状態に合わせて対応していきましょう。
消化によいものを
消化機能も歳を重ねるにつれ落ちていくため、消化に良いごはんを与えてあげることが重要です。
ドライフードを食べにくそうにしていたら、ふやかして与えるのもよいでしょう。
良質なタンパク質を含むものを
筋肉量を維持するためにも、タンパク質は重要な栄養素です。
シニア犬であっても、タンパク質の要求量は成犬とあまり変わらないとされています。
良質なタンパク質の含まれたドッグフードをわんちゃんに与えてあげましょう。
穀類の比率が高く肉類の少ないものを与えるとタンパク質不足になってしまうので注意が必要です。
嗜好性の高いものを
歳をとると、食欲も落ちてきてしまいます。
中には今まであげていたフードを食べなくなってしまった、といった子もいるでしょう。
そういった際は、ぬるま湯でふやかして匂いを強くしたり、魚や肉のゆで汁をかけるなどして嗜好性を高めてあげましょう。
しかし基本的に、高齢犬用のドッグフードは嗜好性が低いです。
シニア用フードに切り替えても食べない場合は、成犬用フードに少しずつ混ぜてみたり、別のシニア用フードに替えてみるのも一つの方法です。
関節のケアをサポートする
高齢犬は関節も衰えてくるので、日々のケアが大切になってきます。
グルコサミンやコンドロイチンなど、関節サポートに効果的な成分が含まれているものを選びましょう。
容器にも気を配る
直接フードとは関係ありませんが、ごはんを与える際の容器に工夫をすることでわんちゃんの負担を軽減することもできます。
犬の食事の姿勢は、足腰に負担がかかるものです。
関節にトラブルがあるわんちゃんにとっては、なおさらきつい姿勢です。
容器を台にのせるなどして位置を高くしてあげると、老齢の犬でも食べやすくなります。
まとめ
シニア用のドッグフードに切り替えて対応するのも一つの手ですが、中には必要なタンパク質まで抑えられてしまっているものもありますので、選び方には注意しましょう。
身体のためにも、よりよい原材料を使用していることは重要な指標になります。
粗悪なシニア用ドッグフードを与えるのであれば、良質な全年齢対応フードを与える方がよいでしょう。