ドッグフードを保存する際に、特に気を付けるべきなのは「酸化を防ぐこと」です。
ドライタイプにしろウェットタイプにしろ、開封後は空気に触れることで酸化が始まります。
この酸化を防ぐことが、ドッグフードを良い状態で保存するポイントとなるのです。
ドッグフードが酸化すると
それではドッグフードが酸化すると、どのような弊害が起きるのでしょうか。
まず、においが変わったり、なくなったりします。
ワンちゃんは、においに対して非常に敏感です。
ドッグフードの嗜好性を高めるために、そのにおいを強くすることもあるくらいです。
そのためにおいが変化すると犬は警戒して、食いつきが悪くなることがあります。
そのほかにもフードが湿気たり、油が浮いてくるなどの外見上の変化から、栄養価の低下といった見えない部分にまで変化が出てきます。
当然わんちゃんの食いつきは悪くなりますし、それだけはでなく、ドッグフードがわんちゃんの健康に悪影響を及ぼすものになる可能性があります。
これでは、本末転倒ですよね。
一般的にドッグフードは嗜好性を高めるために、粒の表面に油がコーティングされています。
この油が酸化すると過酸化脂質という物質になり、皮膚炎、動脈硬化、アレルギー、がん、心臓疾患などを引き起こします。
酸化の進んだドッグフードを与えてしまうと、下痢や嘔吐をしてしまうこともあります。
このように、酸化したドッグフードはわんちゃんの健康に支障をきたす恐れがあります。
たとえ賞味期限が過ぎていなくても、保存状態が悪ければ酸化が進んでしまいますので、注意が必要です。
ですので、わんちゃんに常によい状態のドッグフードをあげられるように、保存方法を工夫するようにしましょう。
ドッグフードを酸化させない保存方法
ドッグフードを酸化させないためには、空気に触れさせないこと、直射日光を避けること、湿気させないことが大切です。
つまり、保存する際の場所と容器が重要になってくるのです。
開封後はなるべく早く食べきるようにし、直射日光の当たらない涼しい場所に保管しましょう。
しかしドライフードの場合、冷蔵庫はNGです。
冷蔵庫から出し入れする際の温度差で結露が生じ、カビが発生する原因にもなるためです。
逆にウェットタイプの場合は、清潔な容器に入れて必ず冷蔵庫で保存するようにしましょう。
→ドッグフードは冷蔵庫で保存する?フードのタイプ別に解説
そして保存する際の容器を工夫することで、酸化を効果的に防ぐことができます。
鮮度を保つ上で最もよいのは、小分けになったドッグフードを購入することです。
袋を開けてそれを一度で使い切ってしまえば、酸化する心配もありません。
しかしこのようなドッグフードはコストパフォーマンスが非常に悪く、ゴミも出てしまうため現実的ではありません。
大袋で購入して、それを少しずつ与える飼い主さんがほとんどだと思います。
そこで効果的なひとつの方法が、ドッグフードストッカーや真空パックなどの密閉容器を使用することです。
乾燥材なども一緒に入れると、より高い効果が期待できます。
容器について詳しくは、下記の記事を参考にしてください。
→ドッグフードの保存に適した容器の種類と選び方